前回、デールカーネギー著「道は開ける」に、株に対してと同様悩みに対して、「ストップ・ロス・オーダー」という歯止めを用いるとよい、という記載があることを述べた。
そして、株においては、それを実行することにより、利益を得られることは前回述べた。
しかし、不幸にして含み損をかかえ塩漬け株を持った場合はどうするか?
気にすることはない。
ずっと持ち続ければよい。
私が敬愛する投資家に、本多静六がいる。
本多静六は、大正から昭和初期において株、不動産取引で大成功した人である。
もともとは、東大農学部を卒業した山林博士である。
本多静六は自分では言っていないが、明らかに長期投資家である。
彼いわく、
『「好景気時代には勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を、時期を逸せず巧みに繰り返す」ようおすすめする。』
株で儲けるには、時の威力を利用せねばならないという。
また言う。
値下り株はいつまでも持ち続けると。だから、絶対に損はしないと。
私の経験においても、
ストップ・ロス・オーダーの考えに従って、例えば、ユニチャームの株を買って、8%位下がった時に売ってしまったことがある。
売った後しばらく下がったが、その後全体として徐々に上がり続け、売ってから7年後の現在にいたっては、売った価格の2倍以上の株価になっている。
又、去年後半にレーザーテックを買ったが、その後下がり続けて、半分位の値になった。
ところが、ここに来て、上昇基調となり、とうとうプラ転している。
だから、余程のボロ株でない限りやがては上がってくるものである。
恐れるに足らずである。
特に、私のような素人にとっては、短期売買を繰り返すのではなく、辛抱強く、不景気時代を待って、その時思い切って投資することが重要である。